横浜ガンダム跡地は現在どうなった?再開発計画と次の設置場所
横浜の山下ふ頭で多くの感動を生んだ動くガンダムですが、公開終了後の現在、あの広大な跡地がどうなっているのか気になりますよね。次に何ができるのか、あるいはガンダムはどこかへ移設されたのか、様々な噂が飛び交っています。私自身もあの場所を通るたびに、少し寂しい気持ちとこれからの期待が入り混じった複雑な心境になります。この記事では、横浜市の公式情報をもとに、跡地の最新状況と未来の計画について分かりやすく解説していきます。
- 現在の跡地は完全に更地に戻っていること
- 跡地の再開発計画はまだ具体的に決まっていないこと
- 動くガンダムの機体は大阪・関西万博で再利用されること
- 国内で今も見られる実物大ガンダムの設置場所
横浜ガンダム跡地の現在と未来図
あの巨大なドックが聳え立っていた場所は今、どのようになっているのでしょうか。まずは跡地の現状と、横浜市が描いている将来のビジョンについて、現在分かっている情報をもとに見ていきましょう。
現在は更地となっている跡地の様子
2024年3月末、惜しまれつつフィナーレを迎えた「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA (GFY)」ですが、その後の解体工事は驚くほど迅速に進みました。2025年現在、約9ヘクタールあった会場エリアは、完全に更地(さらち)の状態に戻っています。
実際に近くから見てみると、あれだけ存在感のあったガンダムドックやファクトリー施設がきれいに姿を消しており、改めてその広大さに驚かされます。山下公園のすぐ隣に、これほど広大な空白地帯が突然現れたのですから、地元の方々や観光客が「次は何ができるの?」と不思議に思うのも無理はありません。
もともとGFYは、山下ふ頭の本格的な再開発が始まるまでの「暫定利用」という位置づけでした。その役割は見事に果たされ、世界中から多くの注目を集めました。役目を終えた土地は、次の新しい何かが生まれるまでの少しの間、静かな休息期間に入っていると言えるでしょう。
次に何ができるかは未定である理由
「じゃあ、すぐに次の工事が始まるの?」というのが一番気になるところですが、結論から言うと具体的な施設やオープン時期などはまだ何も決まっていません。
なぜすぐに次の工事が始まらないのかというと、この場所が横浜の未来にとって非常に重要なエリアだからです。横浜市は現在、市民の声も取り入れながら慎重に計画を練っている段階です。
過去には「カジノを含む統合型リゾート(IR)ができるのでは?」といった議論もありましたが、現在の市長はそれを明確に撤回しています。今は完全に白紙の状態から、本当に市民や観光客のためになる使い道を模索している最中です。大きなプロジェクトだからこそ、拙速に進めるのではなく、じっくりと時間をかけて最高の答えを出そうとしているんですね。
山下ふ頭再開発の新たな方向性
具体的な施設は未定ですが、横浜市は2025年に「どのような方向性で開発を進めるか」という大きなビジョンを発表しました。それが「山下ふ頭再開発の基本的な方向性」です。
この計画では、単に商業施設を作るだけでなく、世界中の人々を惹きつけるような魅力的なエリアを目指しています。かつて議論された「ハーバーリゾート構想」よりもさらに一歩進んだ、より複合的で未来志向の街づくりがイメージされています。横浜が持つ「港町」としての魅力を最大限に引き出しながら、新しい時代のニーズにも応えられるような場所を目指しているのです。
緑と海辺を重視した計画テーマ

横浜で現実逃避作成イメージ
新しい再開発計画では、主に3つのテーマが柱となっています。中でも私が特に素敵だなと感じたのが、「緑と海辺」を最大限に活かすという点です。コンクリートジャングルではなく、自然と調和した空間が生まれようとしています。
山下ふ頭再開発の3つの主要テーマ
- テーマ1:世界に誇れる、魅せる「緑と海辺」空間 再開発の最も大きな軸となるテーマです。山下公園から連続するような、水際線に沿った開放的な緑地や遊歩道が整備される予定です。都市にいながらにして、豊かな自然と海を感じられる非日常的な空間が期待されます。
- テーマ2:持続可能なまちを支える明日へのイノベーション ただの観光地ではなく、未来の技術が息づく場所を目指します。最先端の環境技術(グリーン技術や脱炭素など)を実際に社会で使うための実証フィールドとしての役割も担う予定です。
- テーマ3:活気に満ちあふれ、周辺へと広がる新たな賑わい 世界中から選ばれる「旅の目的地」となるような、魅力的な観光・エンターテイメント機能を導入します。これにより、横浜市全体への経済効果や新たな雇用の創出も目指しています。
今の山下公園がさらに海側へ広がっていくようなイメージかもしれません。もしこれが実現すれば、横浜でも随一の癒しスポットになりそうですね。
今後の具体的なスケジュール
気になる今後のスケジュールですが、実際に新しい施設が姿を現すのはまだ少し先になりそうです。
横浜市が公表しているプロセスによると、計画は市民の声を反映しながら段階的に進められていきます。
| 時期(想定) | プロセス | ステータス / 内容 |
|---|---|---|
| 2025年6月 | 「基本的な方向性」の策定・公表 | 完了 |
| 2025年7月~9月 | 第1回 市民意見募集 | 完了 |
| 2025年度中 | 「事業計画案」の作成 | 進行中(市民意見を踏まえて案を作成) |
| 2026年度頃~ | 「新たな事業計画」の策定・事業化 | 未来(最終的な計画決定と事業スタート) |
(出典:横浜市「山下ふ頭再開発の新たな事業計画策定に向けた取組」)
このように、最終的な事業計画が決まって実際に動き出すのは2026年度以降となる見込みです。私たち市民が楽しめる形になるまでには、もう少し長い目で見守る必要がありそうです。焦らず、じっくりと良いものができるのを待ちたいですね。
横浜ガンダム跡地後の行方と代替
「あの動くガンダムにもう一度会いたい」と願うファンの方も多いはずです。ここからは、横浜にあった機体のその後の行方と、現在国内で楽しむことができる他の実物大ガンダムについてご紹介します。
ガンダム本体は移設ではなく再利用
「横浜のガンダムは大阪へ移設された」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、正確には少し違います。横浜の「動くガンダム(RX-78F00)」が、そのままの形で大阪・関西万博へ引っ越したわけではありません。
実際には、横浜のガンダムの最大の特徴であった内部フレーム(動くための可動骨格)は解体され、その役割を終えました。しかし、その魂とも言える外装パーツ(装甲)の一部が再利用され、新たな姿に生まれ変わることになったのです。これは物理的なリサイクルであると同時に、横浜で培われた技術と物語が、次の舞台へと引き継がれる象徴的な「転生」とも言えるでしょう。
大阪・関西万博で展示される新立像

横浜で現実逃避作成イメージ
生まれ変わったガンダムは、2025年に開催される大阪・関西万博のバンダイナムコグループパビリオン「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」で披露されます。
新しい機体の名前は「RX-78F00/E ガンダム」。型番の「E」はEXPO(万博)を意味していると考えられます。横浜では「歩く」姿を見せてくれましたが、大阪では片手を高く天に掲げた力強い静止ポーズで展示される予定です。動かないのは少し残念ですが、宇宙(そら)や未来を指し示すようなその姿は、万博という未来を考える場にふさわしいものです。
展示期間に注意! 大阪・関西万博での展示は、万博開催期間中(2025年4月13日~10月13日)の約半年間限定です。横浜のように数年間にわたる常設展示ではないため、見逃したくない方は早めの計画をおすすめします。
お台場の実物大ユニコーンガンダム

横浜で現実逃避作成イメージ
「今すぐ実物大ガンダムを見たい!」という方には、東京・お台場の「実物大ユニコーンガンダム立像」がおすすめです。ダイバーシティ東京プラザのフェスティバル広場に立つこの機体は、現在も見ることができます。
最大の特徴は「変身」です。特定の時間になると、真っ白な一本角の「ユニコーンモード」から、全身の装甲が展開して内部のサイコフレームが赤や緑に発光する「デストロイモード」への変身演出が行われます。特に夜間のライトアップされた姿は幻想的で、壁面映像と連動した演出も見ごたえがあります。横浜とはまた違った、メカニカルで神秘的な魅力を感じられますよ。
福岡に立つ最大のニューガンダム
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横浜で現実逃避作成イメージ
もう一箇所、西日本で楽しめるのが福岡の「実物大ν(ニュー)ガンダム立像」です。ららぽーと福岡のフォレストパークに設置されているこの機体は、歴代の実物大ガンダムの中で最も背が高い(最高部24.8m)ことで知られています。
背中に装備した巨大な「ロングレンジ・フィン・ファンネル」は圧巻の一言。これがあるおかげで、遠くからでもその存在感が際立っています。壁面の映像と連動した夜の特別演出では、アムロとシャアの戦いの歴史を振り返るオリジナル映像が流れ、そのスケール感と没入感に圧倒されること間違いなしです。隣接する「GUNDAM SIDE-F」では、ここでしか買えない限定ガンプラなども販売されています。
横浜ガンダム跡地の最新情報まとめ
横浜ガンダムの跡地は、現在は静かな更地となり、次の未来へ向けた準備期間に入っています。すぐに新しい何かができるわけではありませんが、「緑と海辺」を活かした、市民や世界中の人々から愛される素敵なエリアになる計画が進んでいます。
動くガンダムそのものは見られなくなってしまいましたが、そのDNAと装甲の一部は大阪・関西万博へと受け継がれました。また、お台場や福岡では今もそれぞれ異なる魅力を持った実物大ガンダムが私たちを待っています。跡地のこれからの変化を楽しみにしつつ、各地のガンダムに会いに行ってみるのも良いかもしれませんね。
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