三浦半島犬と泊まれる宿7選！大型犬や安いおすすめを一挙比較

都心から車でわずか1時間強というアクセスの良さを誇りながら、豊かな自然と美しい海に囲まれた三浦半島は、愛犬家にとってまさに「週末の聖地」とも言える場所ですよね。私も週末になると、愛犬を助手席に乗せて三浦方面へ車を走らせることがよくあります。海沿いの道を窓を開けてドライブするだけでも気分転換になりますが、やはり日帰りではなく、愛犬と一緒にのんびりと宿泊して、朝日や夕日を眺める時間は格別の思い出になります。

しかし、いざ「愛犬と一緒に泊まれる宿」を探そうとすると、意外なほど多くの壁にぶつかるのも事実です。「ペット可」と書いてあっても小型犬しか泊まれなかったり、大型犬OKでも部屋が狭かったり、あるいは「人間用の温泉に入りたいけれど、その間犬をどうすればいいの？」といった具体的な悩みが出てきたりします。さらに、宿泊費の予算感も重要な要素です。毎回高級ヴィラに泊まるわけにはいきませんし、かといって安すぎて不衛生な宿ではせっかくの旅行が台無しになってしまいます。

ネット上には多くのランキングサイトがありますが、実際に犬を連れて泊まった飼い主視点の「生きた情報」は意外と少ないものです。そこで今回は、三浦半島エリアの宿泊事情に詳しい私が、飼い主さんの様々なニーズ——「安さ重視」「大型犬連れ」「プライバシー重視」「食事へのこだわり」——に寄り添い、本当に満足できる宿の選び方とおすすめスポットを徹底的に解説します。失敗しない宿選びの決定版として、ぜひ参考にしてください。

• 予算や目的に合わせて選べる宿泊施設のタイプ別ガイド
• 大型犬や多頭飼いでも安心して泊まれる宿の具体的条件
• 雨の日や猛暑日でも困らないエリアの食事・ランチ情報
• 海沿い散歩やドッグランなど愛犬が喜ぶアクティビティ

三浦半島で犬と泊まれる宿の選び方とポイント

一口に「ペット可の宿」と言っても、その実は千差万別です。単に「犬が中に入っても怒られない」だけの宿から、「犬こそが主役」として扱われるドッグファーストな宿まで、そのスタンスには大きな開きがあります。まずは、ご自身と愛犬にとって「何が一番重要か」を見極めることが大切です。ここでは、三浦半島エリア特有の事情も交えながら、宿選びで絶対にチェックしておきたい5つのポイントを深掘りして解説します。

安い料金で泊まれるコスパの良い宿

愛犬との旅行は、一度きりの贅沢ではなく、季節ごとに何度でも楽しみたいライフスタイルの一部ですよね。そうなると、やはり気になってくるのが「宿泊費」の問題です。特にペット同伴可能な宿は、通常の宿泊料金に加えて「ペット宿泊料（1頭あたり数千円）」が加算されることが一般的で、トータルの出費は意外と嵩んでしまいがちです。「安い」宿を探すことは、決して恥ずかしいことではなく、長く旅を楽しむための賢い戦略だと言えます。

三浦半島エリアで、質を落とさずに費用を抑えるための具体的なテクニックと、コスパの良い宿の特徴を見ていきましょう。

素泊まりプランを賢く活用する

宿泊費の大部分を占めるのは、実は「夕食代」です。三浦半島、特に三崎港周辺や葉山エリアには、地元の新鮮な魚介類を楽しめる飲食店や、おしゃれなデリカテッセンが数多く存在します。あえて「素泊まりプラン」を選択し、食事は外で済ませるか、テイクアウトしてお部屋で楽しむスタイルに切り替えるだけで、1人数万円単位で節約できることも珍しくありません。

オフシーズンと直前予約を狙う

三浦半島は「海」のイメージが強いため、夏場やゴールデンウィークは料金が跳ね上がります。しかし、冬の三浦半島も空気が澄んで富士山がきれいに見えたり、水仙が咲き乱れたりと魅力たっぷりです。1月〜2月の平日などを狙うと、ハイシーズンの半額近い価格で泊まれることもあります。

「安いから悪い」と決めつけるのではなく、自分たちにとって不要なサービス（豪華な懐石料理やオーシャンビューの高層階など）を削ぎ落とし、必要な部分（部屋の広さや清潔さ）にお金をかけるという視点を持つと、満足度の高いコスパ宿が見つかるはずです。

大型犬も同伴可能な施設の条件

大型犬のオーナーさんにとって、宿探しは「探す」というより「受け入れてくれる場所を探し回る」という苦労に近いものがあるのではないでしょうか。私自身も大型犬と暮らした経験がありますが、電話で問い合わせて「すみません、当館は10kg以下の小型犬のみでして…」と断られる切なさは、言葉では言い表せません。

三浦半島エリアにおいても、ラグジュアリーなホテルほど「小型犬限定」という制限を設けている傾向があります。例えば、逗子マリーナにある人気の「MALIBU HOTEL」も、基本的には小型犬のみの受け入れとなっています。これは、家具や内装の破損リスクや、他のお客様への配慮などが理由として挙げられます。

しかし、諦める必要はありません。大型犬ウェルカムな宿を見極めるためには、以下のポイントを事前に徹底的にリサーチすることが重要です。

このエリアで大型犬オーナーから絶大な信頼を得ているのが、横須賀市秋谷にある「LENOMA HOTEL（レノマホテル）」です。ここはオーナーご夫妻自身が愛犬家であり、サイトハウンドのような運動量を必要とする大型犬や、多頭飼いへの理解が非常に深いです。頑丈なフェンスで囲まれた広大なドッグランがあり、大型犬が本気で走れる環境が整っている数少ない施設と言えます。

プライバシー重視の一棟貸しやコテージ

コロナ禍以降、旅行のスタイルも大きく変化しました。特にペット連れの旅行において、「他のお客様との接触を避けたい」「うちの子が他のワンちゃんを見ると興奮して吠えてしまうのが心配」という理由から、ホテル形式ではなく「一棟貸し（バケーションレンタル）」や「コテージ」を選ぶ方が急増しています。

三浦半島、特に葉山や横須賀の西海岸エリアは、この「一棟貸しヴィラ」の激戦区でもあります。まるで海外の別荘のようなおしゃれな建物が多く、誰にも気兼ねすることなく、愛犬と暮らすような滞在が叶います。

一棟貸しを選ぶ際の注意点として、「立ち入り禁止エリア」の確認があります。例えば「The Canvas Hayama Park」では、1階のリビングスペースは自由ですが、2階の寝室への犬の立ち入りは禁止されています。「愛犬と一緒にベッドで寝たい」という方には不向きかもしれませんが、逆に言えば「寝室は毛を気にせず清潔に保ちたい」という方には最適なルールです。施設のハウスルールを事前にしっかりと読み込んでおくことが、トラブル回避の鍵となります。

飼い主も満足な温泉付きの宿泊施設

「犬連れ旅行だけど、人間だって癒やされたい！温泉に入りたい！」これは多くの飼い主さんの切実な願いですよね。伊豆や箱根であれば温泉付きのペット宿は多いですが、実は三浦半島エリアで「天然温泉」を有しているペット同伴可能な宿は非常に希少です。

その中で貴重な選択肢となるのが、三浦海岸を見下ろす高台に建つ「マホロバ・マインズ三浦」です。こちらのホテルは、地下1,500mから湧き出る天然温泉の大浴場を完備しており、とろりとした泉質は肌がすべすべになると評判です。露天風呂からは三浦海岸を一望でき、天気が良ければ房総半島まで見渡せる絶景を楽しめます。

ただし、一点だけ理解しておかなければならないのは、「ワンちゃんは温泉には入れない」という点です。人間が大浴場に行っている間、愛犬はお部屋のケージでお留守番をすることになります。分離不安があるワンちゃんの場合は、家族が交代で入浴しに行くなどの工夫が必要です。

広いドッグランがあるホテルの魅力

愛犬との旅行において、「運動不足の解消」や「ストレス発散」は重要なテーマです。普段のお散歩コースとは違う環境で思いっきり走らせてあげたい、そんな親心に応えてくれるのが、充実したドッグランを持つ宿です。

ドッグラン付きの宿を選ぶ際は、単に「あるかどうか」だけでなく、その「質」に注目してみましょう。私が現地を見て「これは良い！」と感じたのは、以下の2つのタイプです。

1. 圧倒的な開放感！天然芝のプライベートラン

横須賀の「LENOMA HOTEL」のドッグランは、もはや「庭」というレベルを超えています。約800平米（テニスコート3面分以上）もの広大な敷地が一面の天然芝で覆われており、これを1日1組だけで独占できるのです。他の犬との相性を気にする必要もなければ、ボール遊びで他の子に取られる心配もありません。土や草の感触を楽しむワンちゃんの表情は、見ている飼い主まで幸せにしてくれます。

2. 天候に左右されない！安心の屋内ドッグラン

旅行の予定日に雨が降ってしまうと、外のドッグランはドロドロで使えず、愛犬も退屈してしまいますよね。そんなリスクを回避できるのが、「わん’s LAND 三浦海岸」のような屋内ドッグラン完備の施設です。空調の効いた室内プレイルームがあれば、雨の日はもちろん、真夏の熱中症が心配な時間帯や、真冬の寒い日でも快適に運動させることができます。アジリティ（障害物）などが設置されていることも多く、頭を使った遊びも楽しめます。

ドッグランの地面の状態（芝、ウッドチップ、砂、ゴムチップなど）も、ワンちゃんの足腰への負担や汚れ具合に関わってくるので、事前に写真などでチェックしておくと良いでしょう。

目的別！三浦半島の犬と泊まれる宿リスト

ここまで「選び方の基準」について詳しく見てきましたが、ここからは具体的におすすめしたい宿泊施設を、それぞれの特徴や利用シーンに合わせて厳選してご紹介します。「自分たちはどのタイプかな？」と想像しながら読み進めてみてください。

口コミ評価が高い人気宿ランキング

初めての場所に行く際、やはり頼りになるのは実際に利用した先輩飼い主さんたちのリアルな口コミです。各旅行予約サイトやSNSでの評判、そして現地の情報を総合的に分析し、特に満足度が高いトップ3をご紹介します。

1. 【記念日や贅沢な旅に】葉山ホテル音羽ノ森 「日本のニース」とも称される葉山の高台に位置する、歴史あるクラシックホテルです。全室オーシャンビューの客室からは、天気が良ければ富士山と江ノ島が並ぶ絶景を望めます。建物自体は年季が入っていますが、それを補って余りあるホスピタリティと、絶品のフレンチ料理が魅力。犬中心というよりは「人間が優雅に過ごすついでに愛犬も一緒に」というスタイルのため、大人のカップルや夫婦の記念日旅行に最適です。
2. 【大型犬・本物志向の方に】LENOMA HOTEL（レノマホテル） 先ほども触れましたが、ドッグファーストな姿勢においてはエリア随一です。インテリアの一つ一つにこだわりがあり、美術館のような空間でありながら、犬への配慮（滑らない床、強力な消臭対策など）が徹底されています。1日1組限定なので予約は取りにくいですが、一度泊まればリピーターになること間違いなしの特別な宿です。
3. 【初めてのペット旅に】CARO FORESTA 城ヶ島遊ヶ崎BASE ペット宿チェーンとして有名な「カーロ・フォレスタ」グループが運営しているため、サービスや設備に安定感があります。ペット用のアメニティが非常に充実しており、手ぶらで来てもなんとかなるレベルです。スタッフの方々も犬の扱いに慣れているので、初めての愛犬同伴旅行で不安な方にも自信を持っておすすめできます。

これらの人気宿に共通しているのは、「清掃レベルの高さ」です。ペット可の宿で最も気になる「前の宿泊者の犬の匂い」を徹底的に排除している点が、高評価の基盤となっています。

周囲を気にせず部屋食ができる宿

「レストランでの食事は、うちの子が吠えないかヒヤヒヤして味がしない…」「食事中、部屋に置いていくと分離不安で鳴き続けてしまう…」そんな悩みを持つ飼い主さんは少なくありません。心から食事を楽しむためには、「部屋食」という選択肢がベストです。

三浦半島には、単なるお弁当形式の部屋食ではなく、本格的な料理をお部屋で楽しめる宿があります。

出張シェフが叶える極上のプライベートディナー

ヴィラタイプの宿、例えば「THE HOUSE」シリーズや「LENOMA HOTEL」では、提携している出張シェフを派遣してくれるサービス（要予約・別料金の場合あり）があります。プロの料理人がヴィラのキッチンに来て、その場でコース料理を仕上げてくれるのです。愛犬はいつものベッドでくつろいだり、足元で眠ったりしている状態で、飼い主は極上の料理とワインを楽しむ。これはレストランでは味わえない、究極の贅沢と言えるでしょう。

気楽なテイクアウトパーティーもおすすめ

もっとカジュアルに楽しむなら、三崎港で「マグロの漬け丼」や「トロまん」を買ったり、葉山の有名ベーカリーでパンやデリを買い込んで、お部屋でパーティーをするのもおすすめです。電子レンジや簡易キッチンがついている宿なら、温め直しも簡単。誰にも気兼ねせず、愛犬と一緒に美味しいものを食べる時間は、何物にも代えがたい幸せです。

施設周辺の犬連れランチや食事スポット

宿の食事だけでなく、チェックイン前後のランチ場所も旅行の満足度を左右する重要な要素です。三浦半島は海風が強く、テラス席での食事が厳しい日も多々あります。また、夏場は暑すぎてテラス席は危険です。そのため、「店内ペット可」のお店の情報は、まさに命綱とも言えます。

私が実際に何度も利用し、自信を持っておすすめできるスポットをまとめました。

特に「BAYSIDE CAFE」のように店内まで入れるお店は、急な雨や猛暑・極寒の日の避難所としても非常に価値が高いです。ぜひGoogleマップの「行きたい場所」リストに保存しておくことを強くおすすめします。

海沿いの散歩も楽しめるエリアの宿

三浦半島に来たからには、愛犬にも潮風を感じさせてあげたいですよね。宿のすぐそばにお散歩に適した海岸や公園があるかどうかも、ロケーション選びのポイントです。

葉山エリア：御用邸のお膝元を優雅に散歩

「The Canvas Hayama Park」から徒歩数分の場所にある「葉山公園」や「大浜海岸」は、地元の方々の定番お散歩コースです。御用邸に隣接しているため治安も良く、整備された松林の中を歩くのはとても気持ちが良いものです。夕暮れ時には、江ノ島の向こうに沈む夕日と富士山のシルエットが浮かび上がり、言葉を失うほどの美しさです。

三浦・城ヶ島エリア：ダイナミックな自然を満喫

三浦半島の最南端、城ヶ島エリアの宿（CARO FORESTAなど）に泊まるなら、島内のハイキングコースや岩場の散策がおすすめです。自然のままの岩礁地帯を歩くので、ワンちゃんの足腰への良い刺激になります。ただし、岩場は滑りやすい場所や鋭利な貝殻があることもあるので、愛犬の肉球を怪我させないよう注意して見てあげてください。

三浦半島の犬と泊まれる宿で最高の旅を

ここまでご紹介してきたように、三浦半島には、ラグジュアリーな隠れ家ヴィラから、家族みんなでワイワイ楽しめるコスパの良いホテルまで、愛犬と泊まれる宿のバリエーションが本当に豊かです。「大型犬だから」「予算が限られているから」と諦めずに、条件を整理して探せば、きっとあなたと愛犬にぴったりの「第二の我が家」のような宿が見つかるはずです。

最後に、出発前にこれだけは確認してほしい「旅の準備チェックリスト」をお伝えします。

• 各種証明書の準備： 多くの宿で、「狂犬病予防接種証明書」および「混合ワクチン接種証明書（5種以上など）」の提示（1年以内のもの）が求められます。原本が必要か、コピーやスマホの写真でも可かを確認しておきましょう。
• 犬種とサイズの最終確認： 宿によって「中型犬」の定義が異なります。「体重10kgまで」「20kgまで」といった数値制限をクリアしているか、予約時にもう一度チェックしてください。
• 食べ慣れたフードと匂いのついた物： 環境が変わると食欲が落ちたり、不安で眠れなくなったりするワンちゃんもいます。普段食べているフードやおやつ、そして自宅の匂いがついたブランケットやベッドを持参すると、愛犬のストレスを大幅に軽減できます。

しっかりと準備を整えて、マナーを守りながら、愛犬と一緒に三浦半島の海と風、そして美味しい食事を心ゆくまで満喫してください。その旅の思い出は、きっと飼い主さんとワンちゃんの絆をより一層深めてくれるはずです。